旨い純米酒と素晴らしい居酒屋のご紹介
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2011/11/27(日)
色褪せた本がある。
1.黄金伝説(表紙)
奥付きを見ると「1990年4月10日 第一刷発行」。

この本の表紙を飾っているのが、越後長岡のサフラン酒王、吉澤邸・土蔵の鏝(こて)絵。
2.鏝絵TOP写真 鏝(こて)絵とは、民家の母屋や土蔵の壁などに、大黒や恵比寿などを漆喰でレリーフしたもの。左官のこてを使うから鏝絵。
江戸末期~明治の左官 入江長八が有名です。伊豆の長八美術館もある。

日本一の鏝絵蔵と称えられる土蔵・・・それが、長岡にある。
3.12ページ
長岡の情熱の酒販店さんに行く途中、無理にお願いして立ち寄っていただきました。

これが母屋の門扉? 今はチェーンで施錠され、開かずの門になってる様子。
4.門扉
荘厳な雰囲気。 ただ、本に紹介されている「ガラス看板」はもう、なかった。
木の支柱がコンクリートの電柱になったか。 5.ガラス看板

<11/28追記>その後、この「サフラン大看板」が修復中なことがわかりました。
サフラン大看板修復 (←写真は、NPO法人 醸造の町摂田屋まちおこしの会から借用。)
東日本鉄道文化財団の支援と人々の寄付により修復中との事。良かった、良かった。

もう一つの入口は解放されていて、案内用の看板も立っています。
7.説明看板
↑クリックすれば、読めると思います。 
    そしてこちらが、日本一の鏝絵蔵。(↓クリックすれば、かなり大きくなります。)
6.鏝絵蔵(1)
屋根の下に、二頭の(竜)が吉澤の吉をはめこんだ宝珠を守り、その下には、左右にサフランの花の色の鳳凰。さらにその下には、左にサフラン色の麒麟、右には玄武(神亀)

正面が東。北側の7面+南側の2面の扉にも鏝絵があります。
8.鏝絵蔵(2)
(鼠)に万年青(おもと)、(牛)に紅葉、(虎)に竹、(兎)と月、(馬)に桜、
(羊)に芭蕉、(鶏)と菊、(犬)に牡丹、(猪)になんじゃろ? という風に、
12.鏝絵蔵(南面)十二支と四季を表します。
申(猿)と巳(蛇)がないが、昔はどこかにあったのだろう。鏝絵のアップ写真は2枚だけ。
9.鏝絵(1)10.鏝絵(2)
本の表紙の、打ち出の小槌で小判を振り出す大黒様、どこに居るのか?分からない。

鏝絵は、地元長岡の左官 河上伊吉の作ですが、この人、他に作品も残さず経歴不詳。
鏝絵蔵は、2006年11月 国の有形文化財に登録。2008年12月 綺麗に修復されました。


この土蔵を建てた人物は、(初代)吉澤 仁太郎(にたろう)。文久2年(1862年)生まれ。

サフランは、黄色の染料になるほか、芳香薬、痛み止め、風邪薬、婦人病にも効く。
料理にも使えるこの薬草が日本に入って、サフラン酒とツムラの中将湯(ひいてはバスクリン)ができた。サフラン酒と中将湯は明治期の二大ヒット商品だそうだ。

サフラン酒の生産と販売を家業にした仁太郎は、笑い話のような宣伝で販路を拡げる。

==== 以下、本より抜粋 ====
 行商に出かけた町の薬屋に、まず酒の試供品を置いてもらう。そうしてやおら近くの宿屋で腹をおさえて苦しみ出す。
 女中がふっ飛んできて手当てしようとすると、「実は最近サフラン酒という薬があって、これが痛み止めになるからぜひ手に入れてくれ」と訴える。
======== ここまで =======

自作自演の芝居で大当たり。サフラン酒は養命酒と二分する人気の薬用酒となり、昭和初期にはハワイまで販路を拡大。越後の田畑を買い集め、”千町歩地主”の仲間入り。
なので、土蔵だけではない。母屋・離れも「サフラン酒御殿」と言われる大豪邸。
11.母屋 ←こちらの住居は、公開されていません。
が、土蔵に隣接する店舗からも、その豪華さの一端が窺い知れます。
13.店舗
(二代目)仁太郎は、戦後最初の衆議院議員に当選。その時落選したのが、田中角栄。
当時は千町歩地主だったので、若造の田中角栄なんぞものの数ではなかったらしい。

二代目は体が弱く、次の選挙で長岡の地盤を田中角栄に譲り、それで角さんが当選。
今太閤・平民宰相 田中角栄の生みの親は、サフラン酒王の二代目だったとも言える。

その後は、サフラン酒の販売は斜陽を辿り? 現在に至るのか? 良く分からない。
14.蔵裏手15.もう一つの蔵
が、今でもサフラン酒は造っている。古いお客さんから注文があるらしい。

国の登録有形文化財になったとはいえ、土蔵の修復工事は所有者個人の発注。
どれだけ補助が出たのか?分からない。土蔵以外は傷みも目立つ。
サフラン酒王の夢の跡。この文化遺産を今見られたことに、感謝します。

<11/28追記>
(土蔵の修復にも、NPO法人 醸造の町摂田屋まちおこしの会が大きな役割を果たした様子。土蔵だけでなく、母屋・離れの修復と保存も目指してる。いい仕事してますよ。このNPO法人。心強いです。)



【吉澤仁太郎商店 土蔵(機那サフラン酒製造本舗 土蔵)】
・所在地:新潟県長岡市摂田屋4-6-33
・国登録有形文化財:2006年11月29日登録。
・見学:外観の観覧のみ自由。無料。
・注意:駐車場なし。立ち入り許可区域が決められてます。


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コメント
この記事へのコメント
こんばんわ~♪

サフラン酒王の夢の跡・・
本当に素晴らしい文化遺産です。
写真をクリックして
見入ってしまいました♪
ポチっ!!おうえーん*
2011/11/27(日) 00:21 | URL | マムチ #-[ 編集]
土蔵だけは修復されていましたが、それ以外は、痛々しいところがありました。
これだけの大豪邸を維持するのは、かなり難しいのでしょう。
相続税とかで、大豪邸や文化遺産が見られなくなる日が来ないと良いのですが。
2011/11/27(日) 08:33 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
なるほどです。
ご同行させて頂きましたが、「ほえぇぇ~」と何も解らなかったdiansです。
ブロクUPする時、自分でも調べたのですが、
よく理解出来ました。
深いですね~。
感服ですm(__)m。
2011/11/27(日) 08:48 | URL | dians #lwtwWvdg[ 編集]
本当に夢の跡。

サフラン酒を調べたら、「長者盛」や「越の寒中梅」で有名「新潟銘醸」と関係有るのですな。

サフランと言うと宮城県の県南の町「大河原町」ではサフランを特産化に使用と頑張っております。
2011/11/27(日) 09:22 | URL | エクスプロイダー #-[ 編集]
過日は、親爺の趣味に無理やりお付き合いさせて(遠回りをさせてしまい)、申しわけございませんでした。
吉澤仁太郎、、歴史に埋もれてしまった人物ですからね。
それにしても、向かいの吉乃川の家も、ものすごい豪邸でしたね。そっちも見たかった。(笑
2011/11/27(日) 11:32 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
> サフラン酒を調べたら、「長者盛」や「越の寒中梅」で有名「新潟銘醸」と関係有るのですな。
・・・そうです。サフラン酒が本家で、新潟銘醸が分家筋になります。
2011/11/27(日) 11:34 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
サフランと言うとパエリアをイメージしますが
お酒もあるんですね~。
親爺さんが学生時代の歴史の先生だったら
勉強が楽しかったと思います(^.^)
2011/11/27(日) 12:37 | URL | Yossy #-[ 編集]
鏝絵すげー チャレンジ出来るのかな・・・ん~ん~道具そろえたり練習したり・・考えるときっついきっつい・・・ 皆さんの旅行写真あまり出てこなかったけど 親爺さんの趣味の世界だったってことですか(* ̄m ̄)プッ 流石です!!
やはりサフランライスしか思いつかない・・・・。
2011/11/27(日) 14:08 | URL | OIRAn #-[ 編集]
これは見事なものですね~。
しかも「他に作品も残さず経歴不詳」。う~ん神秘的です。

養命酒は生き残り、サフラン酒は衰退。どこで差がついたんでしょう?
サフラン酒の味も気になります。
2011/11/27(日) 17:25 | URL | ノミ太蔵 #bBmFigmc[ 編集]
> 親爺さんが学生時代の歴史の先生だったら
・・・テストには出ない事ばかり喋ってるから、、ダメだな。(笑
2011/11/27(日) 17:39 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
鏝絵よりも先に、左官(壁塗り)の修行からだろう。。

> (* ̄m ̄)プッ 
・・・は、余計だろう。(大笑
2011/11/27(日) 17:41 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
> 養命酒は生き残り、サフラン酒は衰退。どこで差がついたんでしょう?
・・・そこは、調べても分かりませんでした。。
2011/11/27(日) 17:48 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
サフラン酒,聞いた事があるような無いような・・・。
サフラン酒ってやっぱり黄色いお酒なのでしょうか。
ちなみにうちの妻は養命酒を愛飲しております。効くのかなぁ?
田中角栄の下り,なるほどと思いました。当時はどれだけの土地持ちかという点は大きかったでしょう。
千町歩と言ったら,1000haですよね。
東京ディズニーリゾート10個分???
2011/11/27(日) 20:18 | URL | 星矢馬鹿酒 #Y17400wE[ 編集]
杜氏、日本一の大地主と言われた山形の本間家が、最盛期に二千~三千町歩。
他に、市島、田巻、斉藤なんて名だたる豪農が千五百町歩。
日本でも有数の大地主だったことになります。
2011/11/28(月) 06:13 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
新潟に居ながらまったく無知でございます。
お恥ずかしい(汗)
親爺さん、小説家デビューはいつですか?
2011/11/28(月) 07:16 | URL | ヘッドロック #nlBqyCS.[ 編集]
同じく、新潟に住んでいながら、
それも長岡に勤務していながら、
初めて知りました(爆)。

灯台もと暗し、ぢゃなくて
不勉強ですねぇw。
2011/11/28(月) 07:20 | URL | decaf #HkRIpaaw[ 編集]
入江長八
ん~ 久しぶりに思い出しましたよ。
本当の贅沢ってのはこういうことを
言うのですかね。。
どこまで見せられるかってのが
大事なような気がします。
2011/11/28(月) 10:06 | URL | 嘘 #-[ 編集]
いっすねーいっすねー♪
読んでてワクワクしますよ。
お金はかけているが仕上りが決して下世話ではない。
昔の職人達の心意気が伝わります。
「見栄」が良い意味で杜氏伝統と技術の集大成となり光世に残る。
すばらしい。荒俣さんもいかしてる。
2011/11/28(月) 12:49 | URL | riki #-[ 編集]
サフラン酒、初めて知りました!!
養命酒は一口飲んだだけでイヤになりました(><)サフラン酒、どんな味がするのでしょう~~
2011/11/28(月) 12:57 | URL | えりぷー #-[ 編集]
地元の人には、知っておいて欲しい。。
親爺は、知ったかぶりをしてるだけで、、とても文筆業は無理です。
2011/11/28(月) 21:31 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
あなたのような職業の人は、知っていなければなりませんよ!
これは、きちんと伝えるべき、郷土の文化遺産なのですから。(と、エラそうに。へへへ。。
2011/11/28(月) 21:33 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
今日、分かったのですけど、このNPO法人は、いい仕事してますよ。
この文化遺産も、大丈夫。。そう思わせてくれる活動をされております。
入江長八。ご存じとは、さすがですねぇ。
2011/11/28(月) 21:35 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
本当は、母屋・離れ・庭 が凄いのだそうです。
荒れ放題だったらしいですが、NPO法人が、草むしりイベントなどやって、だいぶ元に戻りつつあるようですよ。
荒俣さん、昔から、いい本書いてますよね。
2011/11/28(月) 21:37 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
そういえば、親爺は、養命酒もサフラン酒も呑んだことございません。(笑
2011/11/28(月) 21:38 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
全く無知で見学してしまいましたが、大変良く分かりました。
ってサフラン酒ってまだあるんですね。う~ん、苦そうだ。
2011/11/28(月) 22:05 | URL | namesan56 #-[ 編集]
サフラン酒は呑んだ事がございません。
養命酒は呑んだ事がありますが、酒屋さんと薬屋さんで売ってます。
どう違うのでしょう。
長野県の養命酒ですが判りません。

サフラン酒の土蔵見に行きたいです。
2011/11/28(月) 22:08 | URL | 年三 #-[ 編集]
でも、ちゃんと写真、たくさん撮ってたじゃないですか。。
親爺は、ガラス看板を見たくて、上を見て、キョロキョロしてましたが、見つけられず。。
ちょっと、残念でした。
2011/11/28(月) 22:37 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
お親爺は、サフラン酒はおろか、養命酒も呑んだ事ございません。(笑
サフラン酒は、現在は、リキュールに分類されるようで、薬効については書けないそうですよ。
2011/11/28(月) 22:38 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
私もサフラン酒初めて知りました。養命酒は昔、祖母が呑んでいたような?
王様はやはりお洒落なのですね。
ぽち~ん。
2011/11/28(月) 23:21 | URL | RYO #YrGnQh/o[ 編集]
RYOさん
そういえば、親爺の祖母も養命酒を飲んでいたな。小さなプラスチックのコップで。
この土蔵・大看板は、メディアの発達していなかった当時、サフラン酒の大広告塔だったのですね。
豪勢なものを建てることで、世間の耳目を引き寄せてたのでしょう。
2011/11/29(火) 08:24 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
摂田屋辺りを歩くと、醤油蔵があったり、酒蔵があったり、けっこう面白いですね。なんとなく、あの辺りにすごい鏝絵があるらしいという情報を持っていたのですが、周辺をうろうろして、「お、ここか?」みたいな感じで見つけて見てきました。素晴らしい蔵と鏝絵でした。あそこのお屋敷の裏庭では、今年は雉が卵を産んでいたそうです。これだけ聞くだけでとっても広そうなお庭です。
2011/12/07(水) 11:02 | URL | いちべー #-[ 編集]
いちべーさん

コメントありがとうございます。
確かに、このサフラン酒御殿の前(近所)には、吉乃川の豪邸とか、越のむらさき(醤油)の文化遺産的大工場とか、、ありましたね。
そこも見学したかったのですが、いかんせん、予約も予定もしていなかったので、車窓から見るだけでした。。
2011/12/07(水) 22:06 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
このコメントは管理者の承認待ちです
2013/07/08(月) 10:59 | | #[ 編集]
添状さん

お褒めのお言葉、ありがとうございます。
2014/02/17(月) 09:43 | URL | 酒呑親爺 #-[ 編集]
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